「あれ?この鉢、底に穴が開いてない!」


最近売られている植物には、底に穴が開いていないタイプの鉢に入っていることがあります
弊社だけでなく、他社様の商品でもこのタイプの鉢が使われてることもあります

室内では使い勝手が良い鉢ですが、穴が開いている鉢とどう違うのか?
穴あきとは異なる点と水のやり方をご紹介します








良いところで特におすすめなのは、「水があふれる心配がない」というところです

一般的に観葉植物の水やりは『鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと』水をやるわけですが、
場合によっては、たっぷりやりすぎて鉢皿からあふれてしまうこともあります

室内で水がこぼれるのは避けたいところですよね
でも穴なしであれば、室内で水をこぼす心配が減るわけです

吊り鉢の場合も同様です

吊り鉢は、垂れ下がる植物を飾ったり、置き場所がなくなっても上から吊るすことで開いてる空間を利用できる、など機能的な鉢ですが鉢皿を使うことができません

鉢と皿が一体化しているものもありますが、やはり水がこぼれる心配はあります
屋外やベランダなど、水がこぼれてもいい場所では問題ないですが、室内ではやっぱり水をこぼすのは避けたいですね

吊り鉢の場合、水やりのたびに移動して水をやり、水が垂れなくなるのを待ってからまた吊りなおす、という手間がかかり、ちょっと面倒ですね

これが穴なしの鉢だと、わざわざ移動させずに水やりができるわけです
水が垂れたら困る!という場所にも安心して飾れます



  


そんな便利な『穴なしの鉢』ですが、気を付けなければいけないところもまた『水やり』です

穴が開いていないということは、「与えた水は全部、鉢の中にたまる」ということです
植物が必要とする以上に水を与えれば、鉢の中は水浸しになってしまい、
根腐れしてしまう心配がでてきます

そうならないように、水の量はだいぶ少なめにして、土が乾いたことを確認してから水をやるようにします

水が少なくて心配になるかもしれませんが、与えた水はすべて土に染み込み、根から吸われます
確実に植物に吸われることになるので、水が足りなくて枯れる心配はほとんどありません
穴が無い分、土の乾きも遅いです

乾きやすい季節は、水が少ない分、水やりの回数は多くなってしまいますが、1回にたっぷり与えるより、水量は少なくこまめに与える方が根腐れしにくいです

一般的に水やりのタイミングは「土の表面が乾いたら」と言われることが多いですが、穴なしの鉢の場合は、土の表面だけでなく、中まで乾いてから水やりをする方が安心です

ただ、目で見ただけでは中の乾き具合までは分かりにくいので、重さの変化も乾き具合の目安にしてみてください
少し乾いたくらいでは分かりにくいですが、しっかり乾くかなり重さが変わります
プラスチックなどの軽い鉢の方が重さの変化が分かりやすいです

スティックを差し込むだけで水やりのタイミングが分かる「水やりチェッカー」や、
「土壌水分計」など、目で見て確認できるものもあります

慣れてくると道具を使わなくても「重さ」で分かるようになってきます

フレボディウムなどのシダ類は水が足りないと葉が白っぽくなってきます
ウンベラータやアルテッシマなどのゴム類は葉っぱが垂れ下がって元気がなさそうになります
このような植物の見た目の変化も水やりの目安になるので、観察してみてください



  

例:
「リプサリス エワルディアナ」 穴なし4号鉢(直径12cm 高さ15cm程度)
 4~10月 室内の窓辺 の場合

水の量は50~100mlくらい
天気の良い日が続いていたり、室内で空調を使ったりするときは1回100mlくらい与えています
曇りや雨など、天気が悪い日が続くようなら50mlくらいです

(穴が開いている鉢であれば1回200~300mlくらいですから、半分~3分の一くらいで大丈夫ということになります)

そろそろ乾いたかなーと思って持ってみたら「あれ?思ったより重いかな?」ということもあるので、その場合はもうしばらく待つか、量をさらに少なくして、やりすぎにならないようにしてくださいね


※穴なし鉢の水やりについて説明してきましたが、これはあくまでも「目安」でしかないです
※今すでに育てていて順調に育っているのであれば、今のままで育ててあげるのをお勧めします