蒸散により、クリーンな水で過湿

植物は根から水を吸い、残った水は葉の気孔から放出します。
光合成で水を使うことは知られていますが、使う水の量は吸収した水のたった1%程度です。
その他の水は、細胞を満たして樹形を保ったり、養分を転流させるために使われますが、ほとんどは気孔から蒸散されます。
このようにして植物は空気を過湿してくれます。
しかも、どんな水を与えても、植物を通して蒸散される水は完全に純水なのです。
肥料入りの水を与えていても、川などの飲料水ではない水を与えても、全く無害な水で過湿してくれるわけです。


どのくらいか、どんな種類か

植物によって過湿効果は変わってきますが、一般的には大きい植物ほど蒸散量が多いので、過湿効果は高いです。
あと、空気が乾燥している場所や、明るい場所の方が蒸散量が多いです。
では、どのくらい植物を置いたらいいのか?
植物を部屋の面積の2〜5%置くと湿度が5〜10%高められ、
面積の8〜10%置くと湿度が20〜30%高められるそうです。


過湿しすぎると困る!?

植物の蒸散により、空気中の湿度は上がります。
もし上がりすぎたらカビとか生えて困る!と思われるかもしれません。
でも実は、植物の作る「フィトケミカル」により、空気中のカビや微生物はコントロールされているのです。
「フィトケミカル」とは、植物が作り出す化学物質の総称です。
フィトケミカルには殺菌作用を持つものも多くあります。
あと、温度による蒸散量の変化は、植物によって異なるようで、温度が高いから蒸散量も多い、とは限りません。
植物をたくさん置いたら夏はジメジメして困る、というほどのことにはならないでしょう。
実際、ウチのリビングには面積の10%以上の植物が置いてありますが、夏に湿気が多くなりすぎてカビが生える、ということはありません。
換気が悪い部屋(植物はナシ)の方がよっぽどカビに悩まされてます。







一緒に吸収


植物の光合成はみなさんご存知かと思います。
二酸化炭素を吸い、少量の水と光エネルギーを使って、酸素とぶどう糖に変化させます。
酸素は放出され、ブドウ糖は植物のエネルギーとして使われます。

そんな植物が、酸素を放出するだけでなく、人にとって有害な揮発性有機化合物まで吸収してくれる
※揮発性有機化合物・・・ホルムアルデヒド、トルエン、オゾン、ベンゼン、窒素化合物、アンモニア など)
これが証明されたのは、1980年から始まった、NASA(アメリカ航空宇宙局)での実験です。
植物によって、除去する揮発性有機化合物や除去能力は異なりますが、
この実験で、「室内植物を住環境に置いて管理するだけでも、室内汚染を除去できる」と発表しました。


吸収した後は?

吸収された化学物質は、植物体内に蓄積されていくわけではありません。
代謝的分解作用により、別の物質に変化しているのです。
有害でないものに変化し、体内で使われたり、放出されたりします。
一方、根の周りの土壌微生物もこの吸収→変化に一役買っています。
根で水分を吸収する際に、根の周りに新しい空気が入りこんできます。
この空気中の酸素を根の周りの土壌微生物が呼吸に利用するのですが、酸素だけでなく空気中の揮発性有機化合物も一緒に吸収します。
そしてその物質は土壌微生物体内で変化され、自身や植物の栄養になります。

植物と土壌微生物とで空気を浄化してくれているのです。


タバコの煙やPM2.5まで吸収・吸着

揮発性有機化合物の吸収について話しましたが、PM2.5などの粉じん(微細なホコリ)やタバコの煙を減らしてくれることもわかっています。
まず、ホコリは葉に吸着されるのですが、吸着されるだけでなく、葉の気孔から吸収もされていると思われます。
葉っぱの大きな植物や光合成が盛んな植物ほど粉じんの吸収率が高いそうです。
日当たりの良い場所に置き、葉を時々拭いてあげることがおススメです。







精神の安定、気分の向上

室内に植物があることで得られる効果で、一番分かりやすいのは「見た目」ですよね。
同じ室内でも、植物が有るのと無いのとではかなり印象も変わります。
植物を室内に置くことで、「心が落ち着く」「明るい」「穏やか」などといった快適感を得ることができますし、精神衛生上も良い効果を発揮することが分かっています。
品種によって得られる効果が変わるということはありません。
自分が気に入った植物を選んで置いていただくことが一番です。
観葉植物と一緒に鉢花を置くのも効果がありますので、季節の鉢花なども一緒に飾るのもいいですね。
菊やガーベラ、アザレアは、揮発性有機化合物を吸収したり、蒸散により過湿してくれることが分かっています


画面を見すぎて疲れた目を回復

パソコンやスマホの画面を見続けて目が疲れた、ってことありませんか?
同じ姿勢で見続けることで、眼精疲労や首・肩のコリ、ドライアイなど、様々な問題が現れます。
でもそんな症状も、植物を見ることによって軽減できることが分かっているんです。
植物をみることで、目や肩の緊張がほぐれてリラックスできるからですね。
ぜひオフィスやご自宅のパソコン周りにも植物を置いて、リラックス&リフレッシュしてください。




 参考文献:「室内植物があなたを救う  著 ソン・キチョル」
       :「エコ・プラント 室内の空気をきれいにする植物  著 B.C.ウォルヴァートン」


                     

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